新築話10

持続可能な

最近になってサスティナブル、SDGsよく聞くようになりました。僕らのような工学部いわゆる理系(?)に行った人間はもう何年も前から聞く言葉だった。今メディアから流れてくるこの単語はどこか空虚な響きがある。自分たちの今の生活を長く持続するためには、何ができるかと。実際問題お金が続くかという事に行きついてしまいがちだったところに、一人一人の行動でという活動だが、既存の経済活動を変えづに意識だけではどうにもならない。新築を建てる意義、その土地にその建物を建てる意義ってどこまであるのか。祖行為自体が開発行為であり、それがあるためにより美しいものを作るという逃げ方をしてきた現代建築だ。ある時期まで、いや地球上で今でもその身近にある植物や、自然に取れるもので家を作っている人たちはいるし、実際そうしてきた。地元の大工の棟梁が素材や予算を考え抜いて作ってきた。いつの時代もそろばんはじいて、現場で叩いてきたのだろう。今は建築士、建築家、デザイナーが思い描いた形はそれが実現されないといけない。絵にかいたモチになってはいけない。とにかく沢山ゴミが出る業界なので。かと言って昔の工法や形式に戻るわけにはいかない。