材料について
昨日新築の打ち合わせをしてきました。施主とは長い付き合いで、10年ほど前から色々お世話になっている元職人の方です。念願の新築をやるということで、2年ほど前から土地探しを一緒にしていました。今年初めに理想に近い状態の土地が見つかり、設計も終わり確認申請もおりました。が、材料の高騰やコロナなどと重なり、現場が始まらない状況になっています。どうしても予算は限られています。その中で、どうやって理想に近いものを作っていくか。見積もりも何度も見直し、仕様も変更したり、可能な限り最善の手を考えてきましたが、この夏から秋にかけて、またもや値上げの連絡が後を絶ちません。昨日はそもそも一旦諦めようかという話も出ていると言われています。待ったからといって状況が良くはなるようにも思えず、やるなら今が一番いいとは思いますが、昔のように身近にある材料で現代の生活にあった住宅は作れないものかと日々思ってしまいます。
地産地消とは言え
その土地で育った木で家を作ると、気候に合っているし長持ちするなどと良く聞く話ですが、現状は構造材、はがら材、ベニヤなどそのほとんどが輸入に頼っています。日々の食事に使う食材も輸入に頼っていて、資源が乏しいと思い込まされているのではないか。そういう疑問が浮かびます。実際には地元神奈川県の山には杉が沢山あります。最近は市町村にある森林組合でも、構造材を生産を始めたり、知り合いの足柄の方は元から、大工さんと協力して、山に育っている状態から、木材を切り出して、家を建てましょうと言うような活動もされています。やってやれなくはないのですが、構造計算をその材料で使うのにはまた少し違った方法がいるようです。コロナで、プレカット材が入らない中で、何かないか探しているうちに、森林組合や県内の林業家さんと知り合いになって、コロナになる前からできたことじゃないかと。出来上がったシステムに慣らされているだけなんだなと実感しました。値段も地元の材料は世界情勢にそこま左右されませんが、大工さんの一手間がかかります。そうなってくると不思議なもので、それができる技量を持った大工さんと知り合いになれたりもしました。まずは一棟来年やってみたいと思っています。このHPも作ってそのまま放置してきてしまったので、その経緯を紹介する場所、ブログにしていきます。
ものすごい暑さですが、無理のない程度にやっていきましょう。